母と娘の推し活日記

映画と舞台とエンターテイメントまみれの日々

尺終:シアタートーク③

2023年10月25日(水)新国立劇場「尺には尺を」「終わりよければすべてよし」

シアタートーク

(男女で見方が違うかという話になり)
中嶋:大いにあるんです!(力説) 稽古場で、こちらは一生懸命やってるだけなのに「こええな、女はー!」と言われたり(苦笑)。性別によってこんなに違うんだと(驚いた)。

ソニンちゃんと女子トークしながら「わかるわかる!」って言ってると、それを鵜山さんは黙って見てるんですね。

この座組は女性が少ないんですけど、女性4,5人で集まって「女性はこうなんです!」「愛はそういうことじゃない」、「あそこはお互いライバル心もあるはず」とか訴えると、鵜山さんは「なるほど…」「宿題にさせてください」と(笑)。

岡本:(鵜山さんに)ところで、その宿題は本当にやってるの?(会場 笑)

鵜山:やってますよ(笑)。やってるというか、ずっと考えてて、ストレスが積み重なって、(考え続けてると?)ストーンと落ちることがある。(落ちる=腑に落ちることがある、とかアイデアが降ってくる、という意味?)

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浦井:(自分が演じるのは)かなり自分勝手な人物。男性陣は、女性をあの女!あの女!って言うセリフが多い。今やったらそれはダメでしょ!っていう感じなんだけど、共感できる部分もあったり。何というかすごく自由。シェイクスピア(という劇作家)の懐の深さを感じます。

ソニン:(クローディオとイザベラのシーン)あんなに暴れるとは…(笑)

浦井:プロデューサーさんがすごくシェイクスピアが好きな方なんですが、「終わりよければすべてよし」のバートラムが(ダイアナを)くどくシーンを見て、俺ならコロッといっちゃうね!って言ってて(笑)。←(自分がバートラムならダイアナにコロッといっちゃう、という意味?それとも自分が女ならバートラムにコロッといっちゃう、という意味?)

(バートラムに)共感はしづらいけど、一生懸命生きていて、自分の居場所を必死に探しているんだな、と(自分は解釈している)。母の影から逃げて、結婚から逃げて…(※クローディオ尺の話をソニンがしていたのに、急に終わりの話をする浦井くん。キャラクターの話として頭の中では繋がっているのだろうな)

ソニン:(語気を強めて)でもあんなに平気でウソをつくなんてすごいよね。!っていつも袖で聞いてて思うんですよ。

浦井:そういう人もいるのかなって…(笑)。「尺尺」で、生きるために妹に犠牲になってくれ、っていうシーン、稽古場でソニンが酸素不足で倒れたことあったよね? 岡本さんのフランス王に倒されて、兄に迫られて、というシーンを続けてやったことがあって。

ソニンシェイクスピアでは、息をしろ、と言われるんですけど、あのシーンでわーっと(立て続けにセリフを)しゃべってたら、息ができなくなって、視界が白くなってしまって倒れてしまったんです。脳が完全に動かなくなっちゃって。

岡本:何がいけなかったの?

浦井:浦井がいけなかった?(笑)

ソニン:(即答&力説)お・ふ・た・り ですよ!! 

岡本:僕らじゃないよ! シェイクスピアが書いてるんだから(笑)

ソニンシェイクスピアの脚本のト書きには、どう動くとかは何も書いてないんですですけど…。

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中井シェイクスピアには珍しく女性の第一声で始まる作品で、女性が活躍する物語なんですよね。そして女性同士が協力、結託する、という“シスターフッド”の話になっているな、と思いました。

ソニン&中嶋:うれしいーー!

岡本:(女性陣を見て)ほんと幸せそうにしゃべるよね(笑)。

→シアタートーク④に続きます。