母と娘の推し活日記

映画と舞台とエンターテイメントまみれの日々

尺終:シアタートーク②

2023年10月25日(水)新国立劇場「尺には尺を」「終わりよければすべてよし」

シアタートーク

ここで役者4人登場。左から鵜山/岡本/浦井/中嶋/ソニン。服装→岡本…トップスグレーのニット?/浦井…上下黒。上はシースルー素材?/中嶋…茶色ワンピース/ソニン…白いジャンパースカート

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中井:それではまず、ひと言ずつお願いします。今回のオファーがあったときにどう思ったか、また実際にやってみてどう思ったか。

岡本:僕は仕事は断らないので。

(会場:笑)

話が来たら受ける。2作品同時? どんな風になるのかな? また(あのメンバーで)集まれるんだ、へー、って感じで(笑)。

本読みが始まってみて、今まで(このカンパニーの舞台? 自分の経験してきた舞台の中?)で一番、初日の空気が全く読めない。観た人はどう思うんだろうか? 何なのこの人たち!? こんな話をなぜわざわざ舞台にするのか? とか(お客様が)思うんじゃないかと心配になった。

あ、鵜山さんとは会話ができるようになりました。最初は会話にならなかった(笑)。

鵜山:あれ? 演出家としては(ちゃんと)聞いてくれてると思ってたんだけど(笑)。 だって1+1=2、なんて面白くないじゃない? 

岡本:(笑)やってて楽しい。本番に入るまでわからない。稽古と舞台は全然違う。

中井:では次に浦井さん。

浦井:お客様はここで笑うんだ! この単語、この文体で笑うんだ! そこで笑うんだ! (という気づき、驚きがあって)、そこを「立てる」ようにしました。(強調する、というか芝居的にフックにする、という意味?) お客様とワイワイガヤガヤと(シェイクスピアが舞台を作っていた時代みたいに?)作っていける。お客様から学んでいる。役を愛してもらって感謝です。

中井:浦井さん、本当に軍服が似合いますよね! (客席から大きな拍手)

浦井:(照れながら)前田(文子)さんのお衣装なのに、(鵜山さんが)全部前を開けてって。普通に着させてくれない(笑) (監獄に)捕まってるんだからって。

中嶋:「ヘンリー六世」のときは、三部作、3本だったから、今回も、まあできるかなー?って思ったんですけど。違う話を2本演るのは大変でした(笑)。トリッキーな作品で、ハードルがすごく高い。

実は幕が開くまで、両作品とも終わり(ラスト)が定まらなかったんです。毎回、鵜山さんが「宿題にさせてください」って言って。でも(あんなに定まらなかったのに)幕が開いたら勝手に収まるんですね。それが衝撃で! すごくいい経験になりました。

中井:(構造が)似ている2作品、似てるからごちゃごちゃになりませんでしたか?

ソニン:なりますなります! 「終わりよければすべてよし」でバートラムに「あなたの名前は?」って聞かれたときに思わず「イザベラです」って言ってしまったり、名前をよく間違えてました。(中嶋さんと頷き共感しあう)

「伯爵」/「公爵」とか、「処女の操」/「貞潔の誓い」とか。言葉が似てるから、稽古中は、よくこんがらかってました。訴えるのは両方私ですしね。

新国立劇場シェイクスピアシリーズの座組に呼ばれたのが久しぶりで)毎回、私は呼ばれなかった~って、いつも客席で(残念、悔しいって?)思っていて。そしたらある日、稽古場、別の作品で稽古場のスタジオが隣で、そこで鵜山さんにばったり会ったんです。お久しぶりです! また呼んでください、なんて話したその直後に今回のお話があって。あれがきっかけだったのかなって。

鵜山:そうですよ。

ソニン:えーーー! 

鵜山文学座では大掃除に来ていた人に、次の公演に声をかける、とかよくあるんですよ(笑)。やっぱり、顔を見ている人に声をかけたくなる。

ソニン:そしたらあの場所は神スポットだったんですね! 

鵜山:いや「呼ばれた」んだと思う。運命ですよ。

ソニン:鵜山さんのドヤ顔、初めて見ました(笑)。

→シアタートーク③に続きます。